高松観音
高松観音
 五月二十八日。上山巡礼の二日目。石崎の西光寺を訪ねて少し話を聞いた後、高松へ。今日予定の四所はほぼ旧国道十三号沿線、あっさり終わってしまうとさえ思っていたのだが... 高松や行基御作の正観世音。大わらじも小さく見える観音堂は、幕末の焼失後に明治五年の再建だとか。合掌して御堂に入る... 一昨年の自分の納め札が意外にも、最近貼ったばかりの様に残ってあった。物思いに耽る間も無く、次のお客が鐘を打つ...
 上山三番の御詠歌、あまつ風おとたか松に雲はれて うき世のやみをてらす月かげ。拾躰六番としては、幾世ふるおと高松に曳く杖も この世とともに後のよのため。山門前の石標と御堂の詠歌額、拾躰観音はそれで充分か... 別当では最上札所の朱印しか無かったが、構わず三印を請う。湯の上と同じく、最上の朱印帳の御影面に捺して頂いた。最上札所との重複は此の二所のみ。今日も暑くなるから、とのお気遣いと飴も下さった...
 十番 上の山 ←《最上三十三観音 十一番》→ 十二番 長谷堂
二番 長清水 ←《上山三十三観音 三番》→ 四番 石曽根
■山形テレビ編『やまがたのお寺さん −山形市の一部と上山−』1976年
■寺尾満『上山三十三観音』1998年
■大風印刷編『山形のお寺』2000年

2016-05-29

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106