浄国寺観音
浄国寺観音
 六月二十四日。東通り巡礼初日の二つ目、第二番。最上新西国巡り以来だが、そう云えば二年前も同じような頃に来た。同じように晴れて、暑かった... 身支度は至って簡単に、ただ輪袈裟と数珠と経本の携行のみ。鈴は背負い小袋に下げてある。車での移動と決めたからには、チッとも緊張感が無い... 六面幢の宝珠の先を、すずめが掠めて飛んで行った。御堂の景色は変わらぬ風に見える。また参りましたよとつぶやきつゝ合掌...
 庫裡で媼にお会いした。あいにく息子の住職が留守で、と仰りながらも立ち話さまざま。田松寺継承の事、観音堂の「最新西国廾八番」書を額装したのは自分である等々... 東根城下が多いに整えられたのは慶長年間、里見景佐が城主の頃。浄国寺は景佐の母を開基とする。里見氏は最上氏改易と共に去ったが、今もなお浄国寺と関わりがあるとか... 御詠歌、迷うてふ麓の雲の厚けれど 高嶺は月の影ぞさやけし。正午迫るも次へ...
 一番 養源寺 ←《東通り三十三観音 二番》→ 三番 秀重院
二十七番 西興寺 ←《最上新西国 二十八番》→ 二十九番 六田

2015-06-25

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106