千手堂観音
七月二十二日。最上巡礼初日の五つ目。朝から続く容赦の無い陽射しが、次第に歩みを重くする。街道は車ばかり切りがなく、さっぱり風が通らない。途中、長町の観音堂で小休止...
少しでも家並の日陰を行きたい、と遺迎庵の丁字路から曲がるも効果は薄い。犬が吠えても見向く気にならず。逃げ水の先に、やっと札所が見えてきた...
菅笠は参拝でも外さないと云われるが、御堂に入る時は外している。正しいかは知らない。白装束と云えども被り物と履き物は、おおよそ連動するものと思っている...
納経のついでに東屋での休憩を乞うと、冷たい麦茶を頂いた。何より、ありがたい。御詠歌、花をみて今や手折らん千手堂 庭の千草もさかりなるらん。次は山寺、二番の千手院へ。