秀重院観音堂
十一月十九日。大森山秀重院は日塔川の傍らにあり、山門も川端の歩道に沿っている。観音堂は山門の隣...
小窓で仕切られた内陣に「虚空蔵尊」の額を掲げ、東根七観音四番の板や東通り三番の御詠歌額も見られるが、納札の多くは東通り巡礼のよう。最上新西国二十五番の形跡は無い...
秀重院が黒鳥観音の別当を務めるようになったのは文政年間。資料によれば東通り札所の三番も、明治二十七年開創当時は万善寺で、その十一面観音を秀重院の虚空蔵堂に遷したのだと...
現在の秀重院は無住であった。黒鳥観音の朱印に「東根山/秀重院」と記すのは云わば習慣であって、別当職の実態は無い。黒鳥で秀重院について要領を得なかったのは当然か...
たまたま、鍵を預かる近所の方にお会い出来た。巡礼や朱印の話を尋ねると、首をひねりながらも寺の庫裡を開け、わざわざ探して頂いて...
出てきた印は四種類。黒鳥観音の最上と東通り、秀重院の東通りと東根七観音。どれも新しい図柄で、そもそも使われた跡が見られない...
観音参りは滅多に来ないものの、虚空蔵尊のお参りには、月ごと女性達が集まるらしい。旧市街にあって喧騒が全く届かぬ寺である。
2012-11-27
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TOM
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