黒鳥観音堂
十一月十九日。連合御開帳以来だから四年ぶり。そんなに来て無かったか、と思いながら急坂を車で一気に上ってしまうと...
御堂は既に雪囲い済み。朱印所も閉じたかと、御堂の扉の前で静かに合掌。穏やかに晴れて、しばしば乾いた炸裂音が聞こえる。射撃演習なのかな...
最上十九番の十一面観世音。最上新西国二十四番。東根七観音ではあるが東通り札所ではない。初めて訪ねた時は、むかさり絵馬のひしめく濃密な空間に圧倒された。連合御開帳の時に小ざっぱりしてしまった様な気もしたが...
駐車場に戻りかけて、何の気もなく朱印所の窓に目をやると、不意に老女の顔が現れた。思わず「え?」と声が出た。人が居たのだ...
部屋の照明も点けずに居てしまってと、申し訳無さそうに朱印を為してくれた。こちらも勝手に驚いたのだから面目無い。それから暫し世間話...
この媼を以てしても最上新西国の事は知らず、次はこちらの別当の秀重院なのだと伝えると、ひどく不思議そうな表情を浮かべていた。その理由は後刻秀重院で解るのだが...
2012-11-24
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TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106