東陽寺観音 2013-06-14
東陽寺観音
 六月十四日。最上新西国二十一番は神町の東陽寺。山門両脇に仁王尊が詰めている。山形百八地蔵の札所で、観音霊場としては他に載らない。昨年は誰も居らず参拝できなかった... 今回はあっさり留守居の媼が応じてくれた。住職は昨年逝去とか。「どの観音さまだ?」と困惑気味だったが、資料を頼って千手観音さまはと尋ねると、あぁそれならと本堂へ... 大きくはないが立派な千手観音立像が、専用の祭壇に祀ってあった。かつて講中が納めたらしい提灯も掛けてある。しかし納札や御詠歌額のような巡礼の跡は無い... 元は埼玉秩父の寺院で、現在地であらためて開山したのは明治四十二年。巡礼資料が御寺の名より先に「観音堂」と記すのも気になるが、分からず終い... 簡潔無比な勤行式をひと通り済ます。ハンコがあるよと云われて、折角なので何でも頂戴する事にした。やはり百八地蔵尊七十八番の印ではあったが...
二十番 常安寺 ←《最上新西国三十三観音 二十一番》→ 二十二番 開建堂
■山形市の実相寺が昭和三十六年に発行した『新西国最上両御詠歌』は、第二十一番を「神町 観音堂」と記す。東陽寺の開山以前に観音堂があったのかは分からない。 ただ江戸時代には東陽寺の場所に「庵室」と云う施設が存在した(神町歴史の会『神町のむかし』他)らしい。(2013-08-05)

2013-06-16

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106