永勝院熊野堂
永勝院熊野堂
十月十日
火の目観音 ── 伝国の杜 ── 永勝院熊野堂(四日目終了)
 火の目観音を終えて置賜霊場も残るは三所ばかり。 強行すれば本日堂々結願できそうだったが、ゆるい秋の風に仕舞いを急くのも貧乏くさいと思われ、帰途申し訳に大町の熊野堂、永勝院に寄る ... 当地には初め明鏡院、寛永年間から大善院が置かれ、領内修験の支配を任されていたと云う。 熊野堂の起こりは詳らかならず、遡れば遠山村に在ったとも伝える。米沢城下の四方に配した熊野権現の、中央に坐して根本霊場となった云々 ...
 笹野観音を第一番として市街を巡る米沢三十三観音の、打ちどめ第三十三番。 熊野三尊と併祀せらる大慈大悲の聖観世音菩薩の御詠歌に、ふだらくやねがいをかけよみくまのに きたりむかえんみだのさんぞん ... 明治以降は大善院から変遷を経て、永勝院となる。御堂は大正六年の大火類焼の後、同十二年の再建らしい。 縁はやや傷み、柱にも何処となくやつれた気分が漂う。引き締まった破風の曲線を惜しみつつ、本日はこれまで ...
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年
■米沢市教育委員会『米沢の神社・堂宮 5 中部地区』2010年

2019-11-23

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106