火の目観音
火の目観音 置賜第十五番
十月十日
赤崩観音堂 ── 赤崩橋 ── 米沢興譲館 ── 火の目観音
 米沢城下を意図して遠巻きに巡る置賜札所に於いて唯一、市街をかすめる火の目の観世音。 境内は白布街道の変則交差点の角に当たる。道路を挟んで、米沢三十三観音の常安寺や照陽寺が近い。当地も米沢札所の第三番 ... 本尊の十一面観世音菩薩は、越後の頸城郡から渡ってきたと伝える。堂内中央の厨子が開かれ、格子から拝す六臂の立像は全身金色。 下から照明を受けて凄みを帯びる。冠より上の頭髪が失われているのだろうか ...
 ひのめよりわたらせたもふほとけにて たいひのひかりあらたなりけり。唱え奉りつつ、祭壇の荘厳に火の目講の文字を見る。 大正の巡礼額はひとめぐり順路を示して、慎ましく縁に坐す一行の姿を描いていた。心誠則神楽は変わらず。 別当弥勒院には何の気配も無い。朱印は置賜観音大光院にて頂戴する定め ... 細道を挟んだ北隣は浄土宗浄徳寺の境内だが、建物は無かった。六地蔵尊の赤い前掛けが風に揺れる。 本日はこれまでか ...
■長井市史編纂委員会『長井市史 第二巻 近世編』1982年
■後藤博『出羽百観音』1996年
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年
■置賜民俗学会『置賜の民俗 第20号』2013年

2019-11-17

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106