長龍寺観音
長龍寺観音
 十月二十三日、東通り巡礼七日の四つ目は二十六番の長龍寺、天童市街を離れて越王山の麓。駐車場の先客は、山形百八地蔵の方を参拝していった... 太い銀杏の木が本堂に相対す。観音堂は左の建物。カラカラと扉を開けると、正面に金色の西国三十三観音が整然と並ぶ。上段中央の聖観世音が御堂の本尊か... 誦経ひと通りして、右隣の間にも祭壇がある様だからと覗いてみたら驚いた。何とも素朴な石彫の三十三観音がずらり...
 この石像の間の天井には一面に鳳凰が描かれていた。その絵の説明に拠ると... 当寺の和尚が西国巡礼に因み、文政二年に「裏山東峰岩上ニ堂一宇ヲ建立」、その際に漆山の絵師東雲斎が鳳凰を描いたとか。石彫の観音群すべてが当時のものかは分からず。よく見ると、光背や装束には微かに彩色が残っている... 御詠歌、雲晴れて心の月の照りぬれば げに奈良沢の花のあるじや。本日はここまで。巡礼道は高瀬へ、山形市に入る...
二十五番 陽雲寺 ←《東通り三十三観音 二十六番》→ 二十七番 龍岩寺

2015-10-30

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106