荒谷観音堂
荒谷観音堂
 十一月九日、東通り巡礼八日の前に、長龍寺から次へ行く間に通過する天童市荒谷に立ち寄る... 東通り十六番の高野山で附記した、最上百観音の第四十五番。近くの即円寺にあった聖観音を名主の村形氏が譲り受け、御堂を設けて奉祀したものとか... 火の見と駐在所に挟まれた境内。山寺立石寺と関わる気比宮の石標を残す。裏に慈覚大師の礫石。堂内に御詠歌額あり。月花にこころ荒谷の松原や ながめもあかぬ景色なりけり...
■堂内の詠歌額には最上三十三観音の「第三番」札所と記してあった。この辺りの経緯は、村形貞英『村形家のあゆみ』(一九九〇年)に詳しい。 掻い摘んで云うと、第三番の千手堂が一番を称した為に、空いた三番に荒谷観音が収まったという明治の話。 最上百観音は最上三十三観音を増補したものであり、荒谷が三番に移って空いた四十五番には、上荒谷が当てられた。 すっかり外された若松観音が黙っていない気もするが...

2015-11-09

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106