柏山寺観音
六月七日。樹木の緑まぶしい薬師公園。石畳の参道に立ち止まると、鳩がヨチヨチ寄ってくる...
資料に拠れば最上新西国十一番は、柏山寺の十一面観音。柏山寺は国分寺薬師堂の別当であり、今回、札所本尊と思われる観世音が薬師堂内に収めてあると分かった...
まず本尊薬師瑠璃光如来を拝す。御堂右端の坐像は往生極楽聖観世音と称し、昭和六十三年の勧進額を掲げる。新像だが美しい。
そうして内陣諸尊を順々に眺めていくと、やれやれ中央よりずっと左に立っていた...当番のお寺の方も近所の翁も共に最上新西国の話は聞いたことが無いと云う。
しかし十一面観音ならばそれだろうと云う事で、拝観に快く応じて頂いた。朱印は「瑠璃殿」...
明治の神仏分離期を経て、御堂も廃寺から移築したものなら、仁王像も両所宮から引っ越してきた。その他さまざまな理由で諸仏が集い、人々の多様な信心を受け入れる。
薬師堂なのに「お地蔵さまだけお参りに来る人もいるよ」と笑って語るところが温かい...
2012-06-09
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TOM
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@rondino2106