宮内七所明神の薬師堂
十月二十三日
新庄地廻り三十三観音は、最上郡のうち最上町と舟形町を除いた六市町村を範囲とする観音霊場。
史料初見として文化十一甲戌年と記した木版の御詠歌本が残っているらしい。
札所を番号順に辿るならば、初めは主に新庄城下の戸沢氏に関わる寺院を訪ね、地域を時計回りに歩いた後、二代藩主墓所の桂嶽寺で打ち納める。
域内唯一の最上札所である庭月を唐突な二番に配し、第一番を宮内七所明神の神宮寺の薬師如来とする辺りが独特でもある
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七所明神の由来については他筆に譲る。資料に拠れば別当神宮寺の開基は文安二年、御頭の宮が旧地御所橋にあった頃の事か。
藩政期を通じて戸沢氏歴代の崇敬篤く、別当諸坊二百石超の朱印地を保ったと云う。
神宮寺は既に廃され、現在の境内には明神社殿と文殊堂、小さな薬師堂。小堂の御仏は坐像のよう。
明神様お薬師様共どもにあれこれとガタを来した身心の安穏を祈る。おとにだにめぐみもふかき宮内の 杉のしづくにぬるるわがそで
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■新庄市『新庄市史 第一巻』1989年
■山形県新庄市立図書館『郷土資料叢書第二十輯 新庄領内寺社関係文書』1991年
■田口五左衛門原著 常葉金太郎参訂『出羽国最上郡 新庄古老覚書』復刻版1998年(原著享保年中)
■伊藤妙子『新庄地廻り三十三観音・七所明神 巡礼案内』2001年
■山形県新庄市立図書館『郷土資料叢書第二十輯 新庄領内寺社関係文書』1991年
■田口五左衛門原著 常葉金太郎参訂『出羽国最上郡 新庄古老覚書』復刻版1998年(原著享保年中)
■伊藤妙子『新庄地廻り三十三観音・七所明神 巡礼案内』2001年
2024-11-05
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