中西馬頭観音堂
十月十八日
大堀から北へ県道を遡る。白川流域の平地は広くないが、道路沿いの家並みの裏は目一杯に水田が拓けている。
目指すは法田中の西の山裾、稲刈りを終えた田圃の向こうに鳥居が見えていた。中西観音の起こりは明らかでないものの、天保の棟札は残っていると云う。
小集落の狭い道に入り、できるだけ静かに通り抜ける。抜けた先は田圃だが、道の舗装は少し先まで続いていた。
舗装の切れた所で下乗としても石鳥居まで徒歩三分と掛からない
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端正な鳥居から参道が延びる。鬱蒼とした杉林へ分け入って行く様に見せて、観音堂の周囲は伐採されて結構明るい。
御堂の傍に小国西国八番の石仏。鳥居も御堂も「中西馬頭観世音」の額を掲げるが、現在の厨子の上段には四臂の菩薩坐像が祀ってあった。
馬を描いた奉納額が多い。種々の絵を嵌めた黒塗りの格天井。御堂は去年の夏に修繕が行われたらしい。
小国郷の名工が腕を振るったと伝える観音堂。往時の匠の粋を向拝の装飾群に窺う
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■最上町文化財保護委員会『文化財資料(九)小国西国三十三観音と最上町の風土』1975年
2024-11-02
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TOM
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