






月山まゐり
九月五日
軽二輪で姥沢まで上がったは良いが、古い発動機の御機嫌に気を遣い過ぎて、歩く前からくたびれた。
足取りがぎこちないと、清水から溢れる水にも怖気づく。帽子を撫でたのは赤い実が賑やかな虫狩の枝。伏し目の先には木道に沿うて竜胆の青い蕾が膨らむ。
忘れた頃に風が密かにそよぎ、銀色の日傘が鍛治月光を登ってゆく。庄内平野には白い雲が目線の高さに幾つも浮かぶ。
他に参拝者の無い本宮にて塔婆供養。白山一華はそろそろ花終い
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2024-09-07
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TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
