萩生観音 置賜第十一番
六月十三日
短い石段の奥、強まる一方の陽光で御堂の屋根がまぶしい。誰もいない境内に、手を掛けた小花がのどかに並ぶ。
近所から鉄鎚の音が響くまま、堂内では金色の観世音が端然と蓮華に坐す。ちちははのめくみもふかきなかてなる ほとけのちかひたのむなりけり
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別当とされる大行院瑞雲寺は建保三年の開山を伝えるが、観音堂の創建は詳らかでない。
古くは長手山にあり、今も御堂の正面には「長手拾壱面観音堂」と大書を掲げる
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中村観音 ── どんでん平 ── 萩生観音(二日目終了)
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御堂の縁から境内をひと回り。飯豊山や大宮供養の石塔を当たり前の様に目にする度に、ほんの少しずつ遠隔の感が深まる。
やがて白衣に輪袈裟を着けた同行二人がやって来て、静かに会釈を交わす。勤行が始まる前に境内を辞した。萩生観音の朱印は小野川の預かりとか
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空では鳶の親子が飛翔の練習。町役場を過ぎた辺りで南下を止める。長井市と飯豊町の札所をひとつずつ残して、本日はこれまで。
次回は手ノ子の源居寺から
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■長井市史編纂委員会『長井市史 第二巻 近世編』1982年
■後藤博『出羽百観音』1996年
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年
■置賜民俗学会『置賜の民俗 第20号』2013年
■後藤博『出羽百観音』1996年
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年
■置賜民俗学会『置賜の民俗 第20号』2013年
2019-07-05
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TOM
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