時庭観音 置賜第六番
六月十三日
時庭観音から少し離れた別当正法寺の辺りは、安久津氏の舘があった場所だと云う。舘の西方には馬場があり、観音堂はその跡地に建つと伝わる。
巡錫中の湖海理元禅師が当地を訪れ、元は天台だった寺を曹洞の正法寺として再興。観音堂と共に文和三年の開創となった
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御堂を前にして、丸に四角に十字の常夜灯。やんわりと光背を負うた地蔵尊のほのかな笑みに、ゆっくりと掌を合わす。彼方の青天に斑する雪渓は野川の奥地か
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九野本観音 ── 時庭観音 ── 正法寺
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赤い屋根の観音堂。荒廃した時期もあった様だが、明和年間に再建。大棟に記した「六」は置賜六番の意らしい。
傍の堰の流れは音も無い。本尊聖観世音立像は秘仏と聞いている
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新年号の納め札がはたはたと短く鳴って、止んでから鐘を打つ。堂内に拝する前立の観世音は坐像である。
数多の願を聞いて疲れを知らず、御身の粧いを改める暇も無いものか。にはをたてつちをたたへてときにわの まへのこぼくもじやうどなるらん
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■長井市史編纂委員会『長井市史 第二巻 近世編』1982年
■後藤博『出羽百観音』1996年
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年
■置賜民俗学会『置賜の民俗 第20号』2013年
■後藤博『出羽百観音』1996年
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年
■置賜民俗学会『置賜の民俗 第20号』2013年
2019-06-23
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TOM
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