安楽院
安楽院の観音堂
五月十日
鮎貝観音 ── 山口 ── 安楽院
 鮎貝観音の後、巡礼道を西へ外れて、山口の安楽院の観音堂を訪ねた。 御堂は御寺の北西、姫城の羽黒神社境内にあったものと云う。神仏分離の災難で、当時の羽黒大権現の別当だった安楽院に遷されたものだとか ... 羽黒神社は慶雲年間の創建を伝え、その名の通り羽黒派修験の古社として崇敬を集めた。 ただ社殿は山中深く、鮎貝落城の際の物語を秘めた参道もまた長い。隣の車道をつるっと上がってしまえば簡単ではあるものの ...
 観音堂に安置するのは羽黒神社の守り本尊。中央の宮殿に十一面観音の立像が納めてあった。 右側の二つの古い木像は天部か。左には御本地像三尊として色彩も鮮かな仏画。坐像の十一面観音に、毘沙門天と恐らく不動尊を描く。 大正六年の訂正を「弐百五十三年后」と記し、うっすら「寛文」と読めそうな ... 掲げる御詠歌は多分、きのとより渡らせたまひ安楽と二世よぞ照らす法のともしび。 越後きのと村から勧請した縁起を詠み込む ...
■長井市史編纂委員会『長井市史 第二巻 近世編』1982年
■後藤博『出羽百観音』1996年
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年

2019-05-21

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106