仏坂観音 置賜第二十番
五月十日
これより置賜三十三観音を巡る。寄った事のある札所も幾つかあるものの、なにぶん敵地上杉領、まとめて訪ねるのは今回が初めて。
番号順に辿るのは環境にも心身にも優しくないので、手頃な所から適当に進み、打ち止め三十三番の浅川観音を目差す
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御開帳の年とは云え、そちらに過分な期待はしていない。
直江某の後室が霊場を開いたとか、小国郷は勿論、屋代郷に札所が無いとか、概説は放ったらかして取り敢えず白鷹町へ
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自宅 ── 仏坂観音 ── 滝野大聖院
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先ずは仏坂の馬頭尊。県道を挟んだ広いチェーン脱着所に駐め、参道を登る。長い道でもないが、朝っぱらから傾斜が厳しい。よちよち歩いて御堂に到る
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元は行基御作の御本尊、今にまみえる江戸期の観世音。暗い青色の肌をした小さな坐像が、左右から電燈に照らされて、忿怒も静かに印を結ぶ。
のをすぎてやまぢにむかふほとけさか みねのうすぐもはるるけしきぞ。眺める景色は西国の同じく二十番、善峰寺と通じるものか
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堂内に透かし彫りの大絵馬も見られた。南北朝の頃には伊達氏により再興されたとも伝えるが、縁起はよく判っていない。
火災に見舞われた事も一度ならず、戦後は豪雪で御堂が倒壊。現在の御堂は平成十九年に再建したものだとか
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別当は滝野の大聖院、最短距離で実走一キロ少々。留守だったが書き置きがあり、差し替えの御朱印と御影を無事拝領。
かつての別当十王院は既に無く、十王地区の故地には傍らの十王堂のみが遺る
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■長井市史編纂委員会『長井市史 第二巻 近世編』1982年
■後藤博『出羽百観音』1996年
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年
■後藤博『出羽百観音』1996年
■置賜日報社『置賜のお寺めぐり 3市5町の360寺総覧』2001年
2019-05-11
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TOM
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