真福寺
真福寺 中通り第十四番
六月三十日 / 天神町 ── 諏訪橋 ── 真福寺
 渋江の真福寺は、白川を北に越えてすぐ右手に現れる。 元和の始め、七日町法祥寺の和尚によって開かれた。鎮守の諏訪神社の別当を務めた事に因み、山号を諏訪山とする。 御寺と諏訪神社との間には今、県道と東北中央道が割って入ってしまったが、元からの道の繋がりはアンダーパスと云う形で保たれている ... 南向きの境内。参道の傍に並ぶ石塔や六面幢。伝丸橋忠弥之墓はともかく、頭部だけの板碑もまた大切に置かれていた ...
 住職の導きで本堂に入ると、涼とは云えぬものの落ち着いた気配に汗が止まる。左の間に西国三十三観音。当地十四番の観世音が中央に据えてある。 札所ごとに現れる三十三観音、巡り終えたらまさかの千観音か。輪袈裟を直して手に数珠を掛け、尊像を見上げたまま経を誦える。 いで入るや波間の月は三井でらの 鐘のひびきにあくるみずうみ ... 朱印を頂く間に麦茶まで頂戴した。 次の札所は立谷川を越えて高擶へ、天童市に入る ...
■山形テレビ編『やまがたのお寺さん 第一集 −山形市の一部と上山−』1976年
■明治地区郷土史編集委員会『ふるさと明治』1989年
■大風印刷編『山形のお寺』2000年

2018-07-07

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106