見性寺
見性寺 中通り第四番
五月十五日 / 誓願寺 ── 見性寺(一日目終了)
 誓願寺から一分足らずで見性寺。別の御寺が兼務している、と徳昌寺で聞いたあったので、今日の処は本堂の前にて参拝のみ ... 中世に城の置かれた蔵増には寺院が六つもある。深い信心の土地柄も城主ゆかりと云うべきか。中でも見性寺は城主・倉津安房守の開基、倉津氏の菩提寺。 そのため倉津氏が最上小国郷へ加増移封となった折、主家に従い当地を去った。寺の再興は寛永年間、山形の法祥寺による云々、門前の案内板に詳細あり。
 見性寺の境内は西向き。蔵増城の主郭は西に少し歩いて西称寺や堀跡の辺りだったと云うから、概ねそちらを向いている。 本堂の手前の小堂は「瑠璃殿」の額を掲げる薬師堂。倉津安房守はこの薬師如来を戦陣に必ず帯同したのだとか。 ともあれ本堂に頭を垂れて観世音を念う。深山路や桧原松原分けゆけば まきのを寺に駒ぞいさめる ... 六地蔵さんと共にぼんやりする間に、すずめたちが賑わい出した。正午を前にして本日はここまで。
※開創以来の本尊「釈迦如来」や、安房守 出陣の折は帯同し、常に勝利に導いたと伝えられる「薬師如来」が祀られている。(http://www.kurazo.info/)
■山形テレビ編『やまがたのお寺さん 第四集 −天童・東根・村山−』1980年
■大風印刷編『続・山形のお寺』2006年

2018-05-25

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106