権現堂観音
七月三十一日。ようやく上山巡礼も三十番。権現堂のしだれ桜を目印に、すぐ下の四辻から集落に入る。
分岐は細い方へ、また細い方へ。三吉葉山を望み左に目を遣ると、杉の木の下に小さな御堂...
着いてみれば、最初の分岐で下りずに「防火水そう」で細道に折れた方が易しい。どちらにしても巡礼資料の絵地図、此処は随分と正確。
ただ「徒歩のみ」は車両次第、或いは運転手次第。突進し過ぎて窮したら、それこそ念彼観音力...
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扁額も木鼻の象も、ほぼ彩色を失って滋味を増す。御堂の風貌は、小さいながらも抜かりが無い。創建などの詳細不明と云うのが不思議な感じ...
扉を開けると祭壇の格子の奥に僧形の御本尊。お地蔵さんにも見えなくもない。御詠歌、世のためにかりにあらはれたかとしの かけてたすくるわらだすきかな。
札所は権現堂村の「下の観音」。資料に見える「上の観音」が何処なのか、尋ねる機会は無かった。次は更に下って足の口へ...
■寺尾満『上山三十三観音』1998年
2016-08-06
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TOM
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