泉龍寺観音
泉龍寺観音
 七月三十一日。東通り巡礼四日の一つ目、第十一番。仲直観音から沼沢、小原までは、いちいち関山街道に戻ってから先に進む。車だと道選びが全くいい加減だ... 沼沢地区もまた乱川の南。釈迦如来の大仏を安置するらしい黄檗宗仏心寺の辺りは素通りして、更に奥の集落、土木原に札所の寺がある... 道路向かいは喫茶処なのか。陽射し厳しい下、門前の家で媼が草むしりをしていた。声を懸けると、御寺は留守かも知れないと...
 曹洞の沼沢山泉龍寺。小さな山門に「沼沢観音霊場」と掲げる。やはり留守であったが、そも居住していない様子。裏手の墓地を眺めても他に御堂があるで無し、本堂前にて合掌... 寺は天保元年の焼失後、ずっと手前の出戸の集落から現在地まで遷って再建されたと云う。御詠歌、み仏の恵みも深きいずみでら 清き流れを汲みて頼まん... 手短な勤行の間にも蚊は容赦ない。納めの蝋燭と線香を先刻の媼に託し、関山街道へ戻る...
 十番 仲直山 ←《東通り三十三観音 十一番》→ 十二番 小原寺

2015-08-02

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106