塩の沢観音
深堀観音---黒滝橋---塩の沢観音堂---船橋明神---別当曹源院
#
鳥の声遠く虫も騒がぬ御堂の辺り。整頓された内部には斎藤茂吉の歌が小さく掲げてあった。戦後まもなく当地で詠んだ二首。横ざまにふぶける雪の中を此処まで歩いて来たのか、観音力よわれをな忘れそ...
処理場から観音堂へ通じる道の、東側の丘は塩の沢館の跡。最上勢の延沢氏に攻め落とされ、観音堂にも火が懸かったと伝わる。その火難によるものか、本尊千手観音像は損傷甚だしく、秘して姿を現さず...
御堂を辞して戻る。舗装路を越え、水田の向こうに見える曹源院へ。風が強くなり、ゆらんゆらんと稲穂が波打つ。足元だけは無事にと頼む船橋明神の杜。はや別当の寺に至り、本堂に礼して朱印を請う...
#
朱印帳の筆致を繁々と見つめて媼曰く、自分が書くようになって間もない頃の字だと。当時は日々緊張していたと懐かしそうに語っていた。そんな風には見えた事は無い。押印が終わると四弘誓願。小銭を納めかけた手を慌てて引っ込め、合掌...
何気ない会話が三つ四つあった後、心身に沁み入る言葉を頂いた。その場は、どうでしょうねぇと逃げてしまったが、そうであって欲しいと思っている。ただ今は自分で肯定できるほど、性根が出来ていない...
御詠歌、みなひとの心さしくる塩の沢 海より深き恵みなりけり。次は大橋で最上川を渡って、二十八番の大石田へ。
2014-09-07
previous . . .
TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106