絵馬河観音堂
絵馬河観音堂
 八月二十八日。最上巡礼七日、庭月観音へ向かう途中、上絵馬河にて立ち寄る。新庄地廻り三十三観音の第三十二番、千手観音である。猿鼻越えの麓にあって、道中の無事を祈念したものだろう... と迄は資料で見ていたが、実際に立ち寄るかは迷っていた。寄らずば県道を京塚へ、寄ればそのまま猿鼻越え。たまたま小雨で逃げ込んだ小さな地蔵堂から空を見上げつつ、県道はいつでも行けると思い直した... 絵馬河(えまか)と云う地名は、以前から何となく印象に残っている。乗馬長嶺の伝説の後日談として、猿鼻街道で倒れた愛馬の供養のために殿様が川に絵馬を流したのだ、と伝わるが、よく分からない... 観音堂は手前の集落の外れの、少し小高い所にあった。最近設けられた様な階段で、参道を真っ直ぐ上がる。御堂は天保年間の再建で、本尊の千手観音坐像もこの時に納められたらしい... 暫時休憩の後、雨具を羽織って猿鼻街道へ。とりどりに願いを懸くる絵馬河に みなぞこぎよく澄める月かげ。御詠歌ではエマカワと詠むのだろう...

2014-09-01

TOM
ぽんとけりゃにゃんとなくよーいよい
@rondino2106